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2023.06.15
大阪の 飛鳥と奈良の飛鳥をつなぐ「竹内街道」
「竹内街道」は、613年に第33代推古天皇が作りました。
推古天皇は、日本で最初の女性の天皇です。
「日本書紀」という歴史書には、
と書いてあります。
推古天皇は、大きい国の中国から使者が来るので、立派な道路が必要だと考えました。
そして、幅が30mもある道路を作りました。
竹内街道は長さ43kmほどの道です。
大阪府の堺市から、奈良県の大和高田市まで続いています。
古くからの道
大阪と奈良を結ぶ道は、竹内街道ができる前からすでにありました。
4世紀(300年代)ごろにはあったようです。
400年代のなかごろに、第18代反正天皇が、大阪を出発して、奈良県天理市にある石上神宮へ行きました。
途中で2泊しました。
- 1日目は、河内国の飛鳥に泊まりました。
ここは今の大阪府羽曳野市飛鳥です。 - 2日目は大和国の飛鳥に泊まりました。
ここは今の奈良県明日香村飛鳥です。
「飛鳥」と聞くと、奈良県の明日香村のことだと思うかもしれません。
しかし、飛鳥は河内国(今の大阪府)と大和国(今の奈良県)にあります。
河内の飛鳥は大阪から見て近いです。
そのため「近つ飛鳥」と呼ばれていました。
大和の飛鳥は遠くにあります。
そのため「遠つ飛鳥」と呼ばれていました。
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竹内街道での主な見どころ
竹内街道の近くに、世界遺産の「百舌鳥・古市古墳群」があります。
これは
- 堺市にある「百舌鳥古墳群」と、
- 藤井寺市・羽曳野市の河内飛鳥地域にある「古市古墳群」
百舌鳥古墳群の中でも、「大山古墳」が特におすすめ!
「大山古墳」は、第16代仁徳天皇のお墓だといわれています。
世界で一番大きい古墳です。
この古墳に一番近い駅は、南海高野線の三国ヶ丘駅です。
この古墳は横からみると、その大きさが分かります。
すぐに古墳に行かないで、少し離れた場所から古墳の全体を先に見ましょう。
古墳の1kmくらい西にある、堺市役所21階展望ロビーがおすすめの場所です。
ここから古墳の全体を見ることができます。
お金はいりません。
堺市役所への行き方
堺東駅から三国ヶ丘駅は1駅ありますが、1kmくらいです。
「竹内街道」の雰囲気を感じながら「大山古墳」まで歩きましょう。
アクセス
南海高野線なんば駅~堺東駅11分
西国巡礼五番札所葛井寺
葛井寺は、1300年も前につくられました。
とても古くて大きいお寺でした。
今は街の中にあり、小さなお寺になりました。
専用の駐車場もありません。
このお寺のご本尊の「千手千眼観音菩薩」には、文字通り千本の手があります。それぞれの手には目がついています。
一般的に、千手観音の手の数は42手だと言われています。
「千」は数が多いという意味です。
「千手千眼観音菩薩」の手は、正確に言うと、千本以上あります。
孔雀の羽根のように広がった1001本の「小手」と、
数珠などを持つ「大手」があります。
さらに正面の合掌手を合わせて1041本の手があります。
葛井寺への行き方
近鉄南大阪線阿部野橋駅~藤井寺駅13分
一番近い近鉄南大阪線の藤井寺駅から、5分くらいで行けます。
便利な場所にあるので、お参りがしやすいお寺です。
西国巡礼六番札所壺阪寺
車で六番札所の壺阪寺へ行くときは、竹内街道を通ります。
公共交通機関では、竹内街道の横を通る近鉄南大阪線を使います。
壺阪寺への行き方
近鉄南大阪線・吉野線
藤井寺駅~古市駅乗換約7分
↓
古市駅~壷阪寺約28分
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ぶどう・ワインの里「駒ヶ谷」
竹内街道には、古い歴史があります。
名物のぶどう・ワインの里には、100年以上の歴史があります。
今の日本では、山梨県のぶどうが有名です。
120年ほど前の明治時代では、駒ヶ谷を中心にぶどうを作り始めました。
90年ほど前(昭和の初めごろ)は、大阪府が日本で一番のぶどうの産地でした。
ぶどうがたくさん作られると、ワイン作りも始まりました。
日本のテレビのCMでよく見かける「チョーヤの梅酒」も、この駒ヶ谷に本社があります。
この会社も、元々はワインづくりからはじまりました。
ワインの歴史がわかる「河内ワイン館」
「河内ワイン館」は、近鉄南大阪線駒ヶ谷駅から、徒歩で7分の場所にあります。
2階の展示ホールに河内ワインの歴史を知ることができる写真や資料があります。
この展示ホールは無料で入れます。
駒ヶ谷や古市古墳群をパノラマのように見ることができる「はびきの中央霊園」の展望台
霊園とは日本の墓地のことです。
霊園へ行くためには、河内ワイン館から少し山を登ります。
歩いて20分くらいで到着します。
駒ヶ谷のぶどう畑や世界遺産の「古市古墳群」がパノラマのように見えます。
アクセス
近鉄南大阪線阿部野橋駅~駒ヶ谷約26分